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那覇市おもろまち元市役所予定地売却処分の経緯

現在の那覇新都心地区は沖縄戦最大の激戦地であり,戦後は米軍により強制接収され,30年以上経って,ようやく地主に返還された土地です.そして那覇市は新都心開発整備構想のもと,道路や公共公益施設建設を目的に地主が所有する土地の半分を強制的に先行取得しました.特に,今回問題となっている土地は区画整理の当初から市役所の移転先として市行政施設用地に指定され,おもろまち1丁目1番地1という住所が与えられた土地で,新都心整備事業の中心的存在でした.
しかし,先祖から受け継いだ大事な土地を公共のために仕方なく譲渡した地主や,市役所建設を信じていた近隣住民との協議もなく,那覇市長は突然,一方的に市役所予定地の売却を決定し,その上,周辺の住環境を侵害し,沖縄の貴重な景観も破壊する超高層マンション群建設事業(32階建約112mマンション2棟,18階建約78m商業ビル1棟)を,住民の反対を押し切って進めてきたのです.
従来,公共公益施設用地は他の目的に利用できなかったのですが「地域再生計画に位置づけられた事業であれば処分できる」とした平成18年5月の「公有地の拡大の推進に関する法律(公拡法)」改定をうけて,那覇市は地域再生計画の支援措置を利用して,市役所予定地を民間事業者へ売却する方針を決めました.
ところが那覇市が「本市にふさわしい」として採用した民間企業の事業提案は,住民に対する信義則に反し,環境を著しく悪化させるだけでなく,都市計画に違反する無秩序な計画だったのです.この計画が実行されると周辺住民は自宅の目の前20mたらずの場所に112mもの高さの超高層ビルが建設されることで,耐え難い圧迫感,恐怖感を受けることになります.また幅わずか6mの生活道路を一日4000台の車両が通過し,極度の交通渋滞が予想されます.そのほかにもビル風,日照不足など住環境の悪化は必至で,とりわけ,子供たちの安全の問題や彼らの精神,身体に及ぼす悪影響は深刻と考えています.
市役所が無理ならその他の公共公益施設の建設を検討するのが当然と考えますが,それでも私達は,今回の事業計画が近隣の生活を脅かさないように修正され,それが公共の利益となるのであれば,やみくもに土地売却に反対をせず建設的な対話を進めたいと考えていました.しかし,市の担当者は私達の要望を何一つ聞き入れず,都市計画までも変更して貴重な市有地の売却を強行したのです.   
那覇市は,事業計画の説明会で住民が強く反発するなか,都市計画に違反する事業を採用したことを隠蔽して地域再生計画を国に申請し,認定を受けました.そして国の認定を受けたあと,今度は地域再生計画が国の認定を受けたことを理由として,民間企業の事業提案に合わせるための都市計画変更の手続きを行い,用途地域を第二種住居地域から近隣商業地域へ,建蔽率を60%から80%へ,容積率を200%から400%へ,周辺住民の圧倒的な反対を無視して強引に変更しました.しかも事業提案募集時の最低売却価格は,用途地域変更前の不動産鑑定を基に設定されたものでしたが,民間事業者の都合にあわせて用途地域を商業地に変更し土地の価値を大幅に高めた一方で,売却価格については住宅地の時点での価格を据え置きにしたため結果的に市場価格を大幅に下回る不公正価格で市有地が売却され,市民全体に莫大な損害(推定約48億円)を与えました.言い換えると那覇市行政は,近隣の住環境と沖縄の貴重な景観,そして約48億円もの市民の財産を犠牲にして,民間事業者(大和ハウス,オリックス不動産,大京)に対して,不当な便宜をはかったのです.財政難を理由に土地売却を決定したはずなのに,正当な対価を業者に求めようとしない行政の態度は不可解でなりません.
私達は「土地売却処分の不当性」について司法の判断を仰ぐべく住民訴訟を起こしました.請求の趣旨は「那覇市長翁長雄志氏に対して,本件公有地売却処分によって那覇市に与えた損失,約48億円の賠償を求める」というものです.これは市役所予定地が超高層ビル群建設用地へと変わってしまった事件に関する,数ある問題点のうちの一つについて取り上げたものですが,その審議の過程において,これまで市行政が積み重ねてきた違法不当な手続きの真相が究明されることを期待します.
そして市民全体の自由な意見交換の中で,本当の意味での「那覇市にふさわしい土地利用」が再検討され,皆に愛され親しまれる事業が実現されることを強く望みます.
            

  平成20年7月11日          「おもろまち一丁目住環境を考える会」代表 知念徹治
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by omoromati | 2008-07-11 08:00